米ニューヨーク【拡大】
両国の立場に残る大差
張高麗副首相(67)はサミットでの演説で「中国は気候変動問題への対策を一層強化し、中国の状況に見合った国際的な責任を負う」と述べた。「中国の状況に見合った」との文言は、まだ経済発展が必要な中国と先進国である米国との立場は違うという主張の表れだ。
各国は昨年11月にワルシャワで開かれたCOP19で、来年1~3月期までに20年末以降の削減目標に関する「約束草案」を示すことで合意した。米中はこれに従い、来年の早い段階で削減目標案を示すとしている。国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長(70)はサミット後の総括で、「世界の首脳は今年12月にリマで開かれるCOP20で新枠組みに関する草案を起草することを約束した」とし、COP21での「意味ある合意」に意欲を示した。
しかし、米中がともに責任を果たすというオバマ氏の立場と、中国は中国の状況に見合った責任を果たすという中国側の立場には大きな差が残っていることは否定できない。米国では11月の中間選挙で民主党が上院での多数を失えば、オバマ政権がレームダック(死に体)化することも想定され、オバマ氏が目指す米中協調による地球温暖化対策には険しい道のりが待っている。(ワシントン支局 小雲規生(こくも・のりお)/SANKEI EXPRESS)