しかし、4年契約のうちの3年目となる昨年、UCI会長が交代。新しく会長に就任したブライアン・クックソン氏は、女子カテゴリーのメジャー化やドーピングの撲滅、若手選手の育成などに重点をおいていることもあり、ツアー・オブ・北京の地元主催者との契約は更新されず、今年、ツアー・オブ・北京はその短い歴史を閉じることとなった。
≪頭を抱えた食物汚染とPM2.5問題≫
この大会はいろいろ問題があった。選手たちはビザが発行されなかったり、空港から出るのに半日かかったりと、頭を抱えることが多かった。
中でも、もっとも深刻な問題の一つが、ぜんそく治療薬として開発された薬「クレンブテロール」による食物汚染だった。EPO(エリスロポエチン)に代表されるドーピングスキャンダルが後を絶たない自転車ロードレースでは、非常に厳格なドーピング検査が行われる。