面談で橋下(はしもと)徹大阪市長(左)に詰め寄る「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の桜井誠会長=2014年10月20日、大阪市北区の大阪市役所(榎本雅弘撮影)【拡大】
今回の面談をめぐる報道では、メディア的に問題も残る。ユネスコ(国連教育科学文化機関)が1978年に採択したメディアの社会的役割についての宣言の正式名称は「平和と国際理解の強化、人権の拡大、人種差別・アパルトヘイト・戦争扇動への反対のためのマスメディアの貢献に関する基本諸原則」である。ヘイトスピーチ(憎悪表現)が、社会的コミュニケーションの倫理違反であり、「言論・表現の自由」には当たらないことは国際的合意であり、報道の基本なのだ。
ご都合主義のエンタメ志向
その類似規定は日本新聞協会やその加盟各社の倫理規定にもある。にもかかわらず、メディアは、両者の面談を「プロレス観戦」のように「客観・事実」報道するだけで、「政治に興味はない、政治家はもっともげす、言論の自由を認めよ」という桜井氏の矛盾を批判せず、その責任放棄をしている。加えて、面談前の桜井氏によるメディア批判の場面には、テレビも新聞もどこもふれていない。しかし、ネットではオープンだから、マスコミから離れる人たちが出てくる懸念もある。