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言葉という「怪物」 五・七で手なずける 「スナーク狩り」 穂村弘さん訳 (4/5ページ)

2014.11.10 16:10

絵本の翻訳を多数手がける穂村弘さん。「ある翻訳家がおっしゃっていたのですが、翻訳は球体に光を当てるようなもの。どうしても影ができてしまう。すごく難しいですね」=2014年10月30日(塩塚夢撮影)

絵本の翻訳を多数手がける穂村弘さん。「ある翻訳家がおっしゃっていたのですが、翻訳は球体に光を当てるようなもの。どうしても影ができてしまう。すごく難しいですね」=2014年10月30日(塩塚夢撮影)【拡大】

  • 「スナーク狩り」(穂村弘著/集英社、1200円+税、提供写真)

 一字で世界が変わる

 「翻訳は本当に難しい」と悩みながらも、それでも翻訳を続けるのはなぜか。

 「翻訳は日本語の問題につながっていく。例えば、ある作品は『グレー』という色を表現するのに原文では直訳すると『雨の日の空の色』という言葉だった。しかしそれを『雨の日の空色』としてみると、『空色』は普通ブルーという先入観がありますから、イメージの反転が起こって、とてもポエジーになる。『の』を取るだけで世界ががらっと変わってしまう。すごく可能性がありますよね」

 言葉という怪物を追う。冒険は続く。(塩塚夢、写真も/SANKEI EXPRESS

 ■Lewis Carroll(1832~98年) イギリスの作家・詩人・数学者・写真家。『不思議の国のアリス』をはじめとする、独創的 な児童文学の作者として知られる。言葉や数字で遊ぶナンセンスな作品を多数創作した。

Tove Jansson略歴

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