まず、主に漢民族の血を引く顔立ちや肌の色で、中国の伝統文化を重んじる姿勢を(表面的にせよ)見せている。英語と中国語(北京中心の標準語)を共通言語に使い、国際秩序よりも真っ先に家族や金銭を重視する中国的発想や習慣が見え隠れする。そこから生まれる「同胞意識」が信頼醸成と人脈の基礎になる。
人脈構築の舞台回し
政治や国境のカベをいとも簡単に乗り越える「中国人(チャイニーズ)」はすなわち、「中華人民共和国の国籍を持つ人」との定義にはおさまらないことを改めて示したといえる。中国語の中でも、標準語以外に広東語や●(門構えに虫)南(ミンナン)語(福建省南部)など互いにほとんど通じない方言を操ることができれば、「同じ故郷のルーツがある」とみなされて信頼度もいや増すらしい。
CEOサミットでは、域内の貿易自由化や投資の加速、経済改革などが話し合われた。成長加速への共通課題で「革新」「ネットワーク化」「融合」が注目された。首脳会議出席前のバラク・オバマ米大統領(53)、ウラジーミル・プーチン露大統領(62)らも講演した。
ただ、「結局はサミットの中身よりも、誰と親しくなってビジネス情報を交換できるようになるか、壮大なるAPECの華僑人脈構築の舞台回しだった」と証券大手の幹部は笑った。