≪衆院選公示≫
2日に公示された衆院選は、経済や安全保障、エネルギーの政策論争に加え、ここ何回かの衆院選のように、自民党と民主党が交互に圧勝する「振り子現象」が繰り返されるのかどうかも焦点の一つだ。突然の衆院解散で、「どの党にも風は吹いていない」(政府高官)。風がやめば振り子も止まるのか。
第一党、圧倒的な議席
「この選挙への目線は結構冷ややかだ。何で今、解散なのと思っている人が本当に多い。確かな言葉と丁寧な説明で、納得した一票を投じてもらえるように訴えなければならない」
自民党の小泉進次郎内閣府政務官は2日夕、東京・日本橋での街頭演説で、今回の「風なき選挙」の意義付けの重要性を訴えた。遊説先で大勢の聴衆が集まる“人気者”の小泉氏でも今回は、まだ手応えが得られていないようだ。
小選挙区比例代表並立制という現行の選挙制度は世論の「風」の吹き具合で、第一党が得票率以上に圧倒的な議席を獲得できる傾向がある。2005年の「郵政選挙」では自民党が296議席で圧勝し、09年は民主党が308議席を獲得して政権交代を果たし、12年選挙では自民党が294議席を取り、政権を奪還。約300議席が行ったり来たりした。