記者会見する、朝日新聞の渡辺雅隆新社長(左)と飯田真也新会長(右)=2014年12月5日、大阪市北区の大阪国際会議場(門井聡撮影)【拡大】
忘れられた綱領
一方、新聞界には、主要新聞社と放送局も加盟する日本新聞協会が結成され、立派な「編集倫理綱領」(2000年改訂)もある。そこには「おびただしい量の情報が飛びかう社会では、なにが真実か、どれを選ぶべきか、的確で迅速な判断が強く求められている。新聞の責務は、正確で公正な記事と責任ある論評によってこうした要望にこたえ、公共的、文化的使命を果たすことである」と書かれているが、読者の期待に十分に応えているとはいえない。
このところの新聞界の混乱を見る限り、朝日新聞を筆頭にこの条項が忘れられているとしか思えないし、それを批判する他の新聞にも問題なしとはいえまい。テレビ界が苦難しながらこれまでなんとか持ちこたえてきたのは人びとの支持があったことに加えて、放送法には間違いなどの訂正に関する規定があり、同時に放送界全体が外部からの公正な検証を受け入れる体制を曲がりなりにも整え、たえず試行錯誤してきたからだ。