12月11日、原油相場の1バレル当たり60ドル割れを材料に株売買の注文が飛び交うニューヨーク証券取引所。朝方発表された米消費関連の指標が好調だったことを好感してダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反発したが、原油安の経済への悪影響が意識され、ダウは取引終了にかけて上昇幅を縮めた=2014年、米ニューヨーク(AP)【拡大】
11日にはジャック・ルー米財務長官(59)が原油安は米経済にとって総じてプラスだと発言し、米政府は原油の値下がりを容認しているとの見方が強まった。日本経済にとっても原油安はガソリンや灯油価格を下げるため、消費者への恩恵が大きい。
一方で、石油関連企業は収益悪化が懸念され、業界再編などの動きが起きる恐れもある。英石油大手のBPは10日、15年末までに10億ドル(約1200億円)規模のリストラを実施すると発表している。(ワシントン 小雲規生/SANKEI EXPRESS)
≪円安値上げを帳消し 家計に恩恵≫
原油安は、日本の景気には追い風となる。ガソリン価格が夏場に比べて1割程度下がったほか、灯油や電気料金も引き下げられている。円安で冷凍食品や即席麺など食品値上げの表明が相次ぐなか、原油安は家計に恩恵をもたらす。ただ、原油安で物価が下振れすれば、政府・日銀が目指す「脱デフレ」には逆風となる可能性もある。