発売開始(1968年)当時のバージョンの「ボンカレー」。その記憶が今も鮮明なのは、味や手軽さもさることながら、抜群の宣伝効果によるところも大きい=1999年7月12日(産経新聞撮影)【拡大】
投下資金と品格の差
沖縄県石垣市の尖閣諸島「領有」攻勢は、2012年が特に常軌を逸していた。9月には、ワシントン・ポストとニューヨーク・タイムズ(NYT)の米2紙が、中国日報製作の2頁見開き意見広告《釣魚島(尖閣の中国名)は中国のものだ》を載せた。加えて10~11月だけで、12カ国とEU(欧州連合)2回の延べ17紙に、中国大使らが《中国は日本の挑発的行動に対応する》などと寄稿した。
日本政府も反撃はしているが、投下資金と品格の差がそのまま露出度の差となり、格段に見劣りする。放っておいてよいはずがない。大塚氏の訃報が中国の反日宣伝工作と唐突に結び付いたのは、訃報でオロナミンCやボンカレーのキャッチコピー/新聞広告/CM/ホーロー看板、それも40~50年近く前のバージョンが鮮明によみがえった驚きが原因だった。
オロナミンCでは、子供の頃マネした俳優・大村崑(こん)さん(83)発信の「元気ハツラツ!」「うれしいとメガネが落ちるんです」。「オロナミンCは小さな巨人です」のうたい文句は、起用した野球選手より先に浮かんだ。ボンカレーも然り。落語家・笑福亭仁鶴さん(77)の、流行時代劇《子連れ狼》をパロディー化したセリフ「3分間待つのだぞ」と、続くナレーション「じっと我慢の子であった」には、思い出すや吹き出してしまった。