こだわりの自家生産
村上メリヤスは明治初期に創業し、肌着などを生産してきた会社であり、現在も家族経営でメリヤス生地や製品を作り続けている。
メリヤス織自体は江戸時代に日本に伝来し、優れた伸縮性から武士の足袋などに用いられてきたという歴史があり、明治以降も肌着や靴下など伸縮性が必要な衣類などに活用されてきた。日本の綿花栽培は1930年代に世界一の生産量を誇ったが、次第に安価なアジア産や化学繊維などに押され、現在の統計上の国内自給率はゼロになっている。
そんな統計には出てこないが、村上メリヤスでは、自宅兼工場の裏にある農場で綿花を栽培し、メリヤス生地や製品を作っている。農薬や化学肥料などを一切使わない「オーガニックコットン」である。雑草の駆除なども含め、生産過程をすべて自分たちで管理するため、現在の2反ほどの規模以上に生産量を増やすことは困難だという。自社農場から生産されるオーガニックコットンは、種子から村上さんたちが常に気を配り、丁寧に育て上げた製品なのだ。