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異国で学んだ若き才能の変容、開花 「17th DOMANI・明日展」 (3/5ページ)

2014.12.29 11:45

紙川千亜妃「Gathering_for_the_admired_twin-guru」(2007年、2014年)など=2014年12月12日、東京都港区(原圭介撮影)

紙川千亜妃「Gathering_for_the_admired_twin-guru」(2007年、2014年)など=2014年12月12日、東京都港区(原圭介撮影)【拡大】

  • 岩崎貴宏「アウト・オブ・ディスオーダー(川崎シリーズ)」(2014年)川崎市民ミュージアム=2014年12月12日、東京都港区(原圭介撮影)
  • 梶浦聖子「時空」(2013年)ハクビント鋳造工房にて(提供写真)
  • 古武家賢太郎「ナミ_ト_キツネ」(2011年)SCAI_THE_BATHHOUSE=2014年12月12日、東京都港区(原圭介撮影)
  • 入江明日香「Le_Petiti_Cardinal」(2014年)丸沼芸術の森=2014年12月12日、東京都港区(原圭介撮影)
  • 青木克世「予知夢LXIII」(2013年)個人蔵(末正真礼生さん撮影、提供写真)

 一方、参考作品の「リフレクション・モデル(極楽浄土)」は、金閣寺のような建物の模型2つを上下逆さに合わせた面対称の作品。「水面に反射する世界を表現したかった。いまではバーチャルな世界は珍しくないが、昔から、水に映った“あちら側”の世界をめで、来世でも『いいように生まれますように』という願いを込めた。それを作品で再現したかった」

 文化庁以外の支援も利用して海外で4年間ぐらい学んでいる。海外でもっとも感じたことは「日本のように大量消費社会でない。逆に物がない分、想像力が爆発する」と、材料から手作りする、「創作の原点」に立ち返れるメリットを挙げた。

 インドネシアの色あい

 梶浦聖子さん(37)も、決して恵まれてはいない創作環境を、逆に愛する一人だ。「インドネシアの鋳造技術はずぼらなので、色合いが、かえって面白い」と、亜鉛などが混じり込んだ銅の作品が見せる表情に魅力を感じている。

 行ったり来たりで、トータル9年間インドネシアで暮らした梶浦さん。木炭と扇風機だけで銅を溶かしているようなインドネシアの鋳造技術をみていると、古代の青銅器文化から連なるたくましい歴史を感じるという。

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