「夜の木の下で」(湯本香樹実著/新潮社、1300円+税、提供写真)【拡大】
誰かを支えているかも
心の奥底に眠っていたあの日の思い出、ささやかだけれど大切な人たちがよみがえる。
「自分の中にたくさんいる他者が自分を成り立たせているし、私もまた、誰かを支えているかもしれない。そう思うとがんばれますよね。もし、これを読んでいただいて、自分の記憶の中のそういうひっそりした関係性とか、出来事なりが呼び起こされたとしたら、作者として、これほどうれしいことはありません」
読み終えればなつかしい友の声を聞きたくなる、そんな作品だ。(塩塚夢/SANKEI EXPRESS)
■ゆもと・かずみ 1959年、東京都生まれ。東京音楽大学音楽科作曲専攻卒業。93年、小説『夏の庭-The Friends-』(新潮文庫、徳間書店)で日本児童文学者協会新人賞、児童文芸新人賞を受賞。同書は映画・舞台化されるとともに世界10カ国以上で翻訳され、97年ボストン・グローブ=ホーン・ブック賞、ミルドレッド・バチェルダー賞に輝いた。他の著書に『ポプラの秋』(新潮文庫)、『わたしのおじさん』(偕成社)、絵本『魔女と森の友だち』(絵:ささめやゆき/理論社)など。
「夜の木の下で」(湯本香樹実著/新潮社、1300円+税)