日本の現在の実効税率は、法律で定められた標準税率が34.62%、東京都は独自に上乗せして35.64%となっている。20%台の欧州各国や中国、韓国に比べて高いため、政府は今年6月、15年度から数年で20%台に下げる方針を掲げた。
初年度となる15年度の下げ幅をめぐっては、2.5%以上を求める甘利明(あまり・あきら)経済再生担当相や経済産業省と、税収減を懸念し小幅にとどめようとする財務省が対立した。最終的に景気の底上げを優先し、財源確保は段階的に実施して減税を先行させることになった。
ただ安倍晋三首相は、15年度の基礎的財政収支の赤字を10年度比で半減させる財政健全化目標を達成する方針も掲げている。決着した下げ幅は、象徴的な「2.5%」を超える水準としつつ、財政目標を達成できる範囲に調整した。
15年度に着手する財源確保の柱は、赤字企業も課税される外形標準課税の拡充だ。大企業を対象に法人事業税に導入されている外形課税の割合を2年間かけて倍増させる。稼ぐ力のある企業は税負担が減る一方で、赤字企業は増税となって「優勝劣敗」に拍車が掛かる可能性がある。