若者が仕切る古城
次に向かったのは、同じサセックスで約900年もの歴史を持つアンバリー城だ。
カトリック教会の司教が夏の宮殿として使い、英国王ヘンリー8世(1492~1547年)が訪問したり、その後、エリザベス1世(1533~1603年)が一時、居城としたりと、英国史にも登場する城には、エリザベス女王(88)も王女時代に滞在した。まさか、そんな所に宿泊できるとは思っていなかったが、紛れもなく中世の城はホテルになっていた。
城壁の白いハトたちに見られながら門をくぐり、迷路のような通路、甲冑(かっちゅう)や大砲が飾られた吹き抜けを通って客室に向かう。王侯貴族の時代に思いをはせ、部屋から中庭を見下ろすのは不思議な体験だ。
そんな古城ホテルは、28歳の支配人マシュー・ドリンクウオーターさんと、27歳にして数々の賞に輝く料理長ら、英国の若者たちによって管理、運営されていた。古城は若者たちに新しい命を吹き込まれていた。