日本のよさとは、「和を大事にするところ。相手を思いやる気持ちが、使う人のことを考えた道具だったり、素晴らしいサービスを生み出す」。しかし、逆にその奥ゆかしさが、かえって自分たちの価値を下げていると指摘する。
「いいものなのに、外国の人から『高すぎる』と言われると、すぐに値段を下げてしまう。ペリーが黒船で浦賀にやってきたころと何も変わっていない。エルメスなど高級ブランドは絶対に安売りしません。『うちは品質に自信があるからこの値段でやるんだ』と堂々とやればいいのです」
地方経営者へエール
とはいえ、ただいいものを持っていくだけでは売れない。そのための戦略を、例えば、大人気の日本酒「獺祭(だっさい)」など、具体的な例をあげながら提示。成功例だけでなく、失敗例も遠慮なく指摘するが、根底にあるのは日本への愛だ。「ニューヨークに長く住んでいたという経験が大きいですね。いい国なのに、日本はなんでこんなにニュースにならないんだ、という悔しさ。今回の本はビジネス的な視点ですが、政治も文化も、『こういう国になってほしい』という思いを込めました」