別の不動産業者への転売が決まった在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)中央本部ビル(中央)=2014年11月5日、東京都千代田区(蔵賢斗撮影)【拡大】
継続使用の賛否交錯
結局、日本政府の関与の有無とは無関係に朝鮮総連が本部ビルを継続使用することで、北朝鮮が訴え続けてきた要求が実現したことになる。このため、政府内では安堵(あんど)の表情を浮かべる関係者もいた。というのも、昨年「夏の終わりから秋の初め」で合意していた初回報告がほごにされ、日朝協議が遅々として進展せず北朝鮮が交渉を打ち切る可能性も否定できない状況に陥っていたからだ。政府として民間取引後の継続使用を容認することで、新たな交渉の糸口を探ることもできると踏んだわけだ。
だが、政府内では継続使用について「朝鮮総連の既得権益が単に維持されただけで、北朝鮮が新たな利益を得ることにはならない」(政府関係者)として、プラス材料にはならないとする分析もある。