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残虐行為どう伝える 渡辺武達 (3/4ページ)

2015.2.18 09:45

イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」が1月20日にインターネット上で発表した映像声明。左は後藤健二さん、右は湯川遥菜(はるな)さん=2015年(動画投稿サイト「ユーチューブ」より)

イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」が1月20日にインターネット上で発表した映像声明。左は後藤健二さん、右は湯川遥菜(はるな)さん=2015年(動画投稿サイト「ユーチューブ」より)【拡大】

  • 人質をめぐる「イスラム国」との関係=2015年1月26日現在。※後藤健二さんの顔写真は、インターネットに公開された画像から
  • イスラム国が身代金を求める構図=2015年1月22日現在
  • 【イスラム国殺害脅迫】ネット上のメッセージ=2015年1月24日
  • 過激派「イスラム国」とみられるグループが1月20日発表したビデオ声明の全文=2015年
  • 1月25日、東京・池袋のビル街のスクリーンに映し出された後藤健二さんとみられる映像。「ユーチューブ」に投稿されたもので、湯川遥菜(はるな)さんが殺害されたとみられる写真を持っていた=2015年、東京都豊島区(ロイター)
  • イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」の支配地=2015年2月2日現在

 こうした残虐行為について報じるメディアの役割について、イラク戦の際、バグダッドに最後まで残って空爆映像を送り続けた米ジャーナリストのピーター・アーネット氏(79)は「戦禍で誰かが苦しんでいるときその背後でほくそ笑んでいる者がいる。それを報じるのがジャーナリズムの責任でもある」(拙著『メディアリテラシーとデモクラシー』参照)と指摘している。

 表層的には配慮欠く授業

 そうした中で今月3日、名古屋市立小学校の5年生の授業で、担任教諭がISに殺害されたとされる湯川さんと後藤さんの遺体画像を児童36人に見せていたことが名古屋市教委の発表で分かった。「情報を生かす私たち」をテーマにした社会科の授業で、教諭は事前に「見たくない人は見なくていい」と説明したという。地元新聞の報道によると、小学校の近くの住民からは「小さい子供がいるが、将来、そんな学校に入学させるのは不安」と疑問視する声が上がっているという。

市民感情を形成する報道のあり方について考え直すべき

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