現在、あるプロジェクトが進行している。地震によって生まれた唄を寄付によって経費をまかない製作し、売り上げを福島の子どもたちに届ける。「Song of the Earth リリースプロジェクト」と名付けられたこのプロジェクトを発案し、中心となって動いているのが、3人組ユニットのラビラビだ。
ラビラビはふたりの打楽器と声(ボーカル)の楽団。年間100本を超えるライブを、多様な場所で行っている。フェスやライブハウスはもちろん、カフェや寺社までライブするフィールドは広い。音を届ける旅を続けている。
2009年に中越地震でもっとも大きな震度を記録した新潟県川口町(現長岡市)で開催されたフェスで、ラビラビは地震のことを即興で歌った。「私は阪神大震災を大阪で体験しました。地震を体験したことによって共感できるものを、即興で歌えればいいやと思ったんです」とボーカルのazumiさん。
そして11年3月11日。東日本大震災が起こった。ラビラビは、そのとき青森県八戸市にいた。その後、全国各地でライブをするたびに支援物資を集め、それを東北の被災地に届けていたという。復興支援を続けていくなかで、09年に即興で生まれた詩を「Song of the Earth」という唄として完成させたいという思いが強くなっていった。