【金賞】
■株式会社かめびし ソイソルト
江戸時代中期の宝暦3(1753)年に創業し、全国でただ一つ古くからの醤油(しょうゆ)づくりを守り続けている老舗が生み出したシーズニング(調味料)。丹精を込めてつくられた醤油を香ばしくフリーズドライにし、塩のように振りかける感覚が新鮮だ。カリッとした食感も心地よい。ミシュランの三つ星など内外シェフから高い評価を受けるなど、新しい食の喜びを提案する。
「父でもある16代目が家業を継いだ昭和40(1965)年頃、醤油づくりの機械化が急速に進むことになりました。コクやうまみの深さなど独特の味わいを守ることはできず、父は自分たちのものはすべて自分たちでつくると決意し、むしろ麹(こうじ)による創業以来の手法を続けています」
18代目の岡田佳織代表がこう話す、むしろ麹とは、丸大豆と小麦に種麹を加え、むしろの上で3日3晩かけて麹をつくる製法。1回につき約2.4トンの材料を14段ある棚の上で1枚ずつ手作業で敷き、麹室の小窓を開閉するなど昼夜を問わず2時間おきに温度管理を行う。麹の成長のばらつきを整えるため、2日目には材料をすべて棚から落とし、改めて敷き直すなど、手間を惜しまない仕事を冬の間ずっと繰り返す。塩水が加えられ、もろみとなり、2年以上熟成されて、こいくち醤油となる。大豆、小麦、にがりは吟味された国産だ。