そのこだわりが端的に表れている一つは、「前ツボ」と呼ばれる部分だろう。前ツボとは、足の親指と人さし指で挟み込む鼻緒の先端部分のこと。足の動きを草履に伝える要の部分だ。ここには哺乳瓶の乳首に使われる特殊ゴムを用い、指にやさしくフィットするとともに、動きに合わせて柔軟に変形するようにした。この工夫によって指に力を入れやすくなり、しっかりと地面をつかまえる感覚が得られる。鼻緒自体も摩擦に強く伸縮性に優れる水着に用いられる素材だ。
ゴム製のビーチサンダルは、これらの部分が硬いために、長く履くとどうしても足が擦れて痛くなってしまう。道具としてのこだわりはここだけにとどまらない。ゴム底には自動車タイヤと同じ素材を使用。さらに、足裏があたる部分には絶妙な弾力感をもつ特殊コルクを使い、都会のアスファルトを長時間歩いても足に負担をかけないようにした。草履を知り尽くしているからこそ実現できた匠の技だろう。加えて世界市場を見据えた印象的なデザインは、広い世代に強く訴えかける力をもつ。案の定、海外のファッションに敏感な層の興味を引き、近々、フランスでも販売が始まる予定だ。JOJOは「和」の持つ快適さや美しさを改めて世界に伝える役目を果たしそうだ。
所在地:京都市東山区祇園縄手四条下ル www.jojo-manaproject.com