ゴヤを礼賛する「ゴヤ頌」(1885年)をつくったオディロン・ルドン(1840~1916年)も、幻想の系譜を受け継いだ。晩年にはパステル画を描いたものの、色彩を主役にした印象派が最盛期を迎える1860~70年代から、ルドンは内省的な「黒」の世界に没頭する。黒を基調とする版画は、まさに怪奇や空想、闇の世界を描く手法としてふさわしかった。英国のエドワード・ブルワー=リットンの怪奇小説をもとにした「幽霊屋敷」(1896年)や、ボードレールの詩集「悪の華」を題材にした作品が展示されている。(原圭介/SANKEI EXPRESS)
【ガイド】
■「幻想の系譜 ゴヤからクリンガーまで」 今月22日まで、神奈川県立近代美術館 鎌倉別館(神奈川県鎌倉市雪ノ下2の8の1)。一般250円。月曜休館。(電)0467・22・7718。