併合の過程で北大西洋条約機構(NATO)が軍事的圧力を強めたとされる文脈で、プーチン氏は「初期の段階ではあらゆる事態に備え、軍事力に重きを置く必要があった」と発言。質問者が「核戦力を臨戦態勢に置いたということか」とたたみかけたのに対し、プーチン氏は「それをやる用意はあった」と答えた。
発言は「その覚悟はあったが、実際には必要なかった」という意の反語的表現である。また、ロシアの戦略核部隊は常に臨戦態勢に置かれているとされるため、発言の純軍事的な意味合いは乏しいとみられている。
プーチン氏の真意を読み解く鍵は、問題の箇所に続く言葉にある。「私は(米欧の)同僚に率直に話した…あなた方はどこにいる。何千キロも離れた所か。われわれはここにおり、これはわれわれの土地だ。あなた方は何のために戦うのだ。われわれには(何のために戦うかが)分かっており、その用意がある。誰も世界的な紛争は望まないと思う」