【アートクルーズ】
先日、東急プラザ渋谷の閉館に立ち会ってきた。別れを惜しんで歩道橋まで埋め尽くした顧客を前に、最後の総支配人は、万感迫るように「新しい渋谷にご期待ください!」と声を上げた。
新しい渋谷…その準備は着々と進んでいる。駅の東口に位置し、長く文化の拠点として親しまれた東急文化会館は解体されて久しい。その跡地には、すでに21世紀型の複合商業施設「ヒカリエ」が立つ。西口の跡地にも、超高層ビルが急ピッチで建設されるとの発表があった。東急プラザが、旧東京五輪開催後の1965年に開館し、いま、新たな東京五輪に向けて、49年にわたる役割を終えたのは、はたして偶然だろうか。
西武グループの大勝負
山口はるみの描く世界は、渋谷をめぐって繰り広げられた、かつての五輪から新たな五輪への50年を超す変遷のなかで、大きな役割を果たし、いつしか忘れられ、そして今また復活しつつある。その意味するところはなにか。