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次代を牽引する「遠慮のない」女性たち  「HARUMI GALS」 椹木野衣 (4/5ページ)

2015.3.30 12:15

山口はるみ「スケートボード」(1977年、提供写真)。(C)Harumi_Yamaguchi_Courtesy_of_NANZUKA

山口はるみ「スケートボード」(1977年、提供写真)。(C)Harumi_Yamaguchi_Courtesy_of_NANZUKA【拡大】

  • 山口はるみ「ワインの誘惑」(1976年、提供写真)。(C)Harumi_Yamaguchi_Courtesy_NANZUKA
  • 山口はるみ「バスケットボール」(1974年、提供写真)。(C)Harumi_Yamaguchi_Courtesy_NANZUKA
  • 山口はるみ展の展示風景=2015年3月24日、東京都渋谷区(原圭介撮影)。(C)Harumi_Yamaguchi_Courtesy_NANZUKA
  • 山口はるみ展の展示風景=2015年3月24日、東京都渋谷区(原圭介撮影)。(C)Harumi_Yamaguchi_Courtesy_NANZUKA
  • イラストレーター、山口はるみさん=2015年3月24日、東京都渋谷区(原圭介撮影)

 ただし、西武流通グループが破綻し、渋谷の路上での後ろ盾を失った「彼女たち」は、たとえどんなに目立っても、すでに時代の主役ではなく、次第に「サブカルチャー」の座へと転落していく。そしていま渋谷は、新しい五輪の時代へと向け、駅の直近を中心に、ふたたび新しい大規模開発の波にさらわれつつある。けれども、そのまさに渦中にあるビルの地下で、ひっそりと、しかし、かつて時代を画したものとして、山口の事実上の回顧展と呼んで遜色のない個展が開かれている。そのことは 、とても大きな価値観の変容を物語っているように思う。

 なぜか。かつて山口の作品が人目に触れたのは、印刷物やビルボードといった複製文化の一端としてだった。ところがいま、山口の作品は複製ではなく、この世に一点ずつしかない歴史的な原画として、言い換えればアートとして展示されている。サブカルチャーが国家を代表するアートになる…そのような価値観の転倒は、2020年の五輪が開会式を迎える頃には、山口の描く女性たちが世に姿を現したときの衝撃を、はるかに上回る規模になっているかもしれない。(多摩美術大学教授 椹木野衣(さわらぎ・のい)/SANKEI EXPRESS

ガイド:山口はるみ「HARUMI GALS」

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