天皇、皇后両陛下の戦没者慰霊ご訪問を目前に、先の大戦の激戦地、ペリリュー島の日本軍の慰霊碑を訪れた遺族の村井正巳さん(左)、生還者の元海軍兵の土田喜代一さん(左から2人目)ら=2015年4月5日、パラオ共和国ペリリュー島(今村義丈撮影)【拡大】
≪慰霊碑40年 日系が引き継ぐ「墓守」≫
5日、11年ぶりにパラオ共和国ペリリュー島に入った村井正巳さん(79)=盛岡市=は、ペリリュー島守備隊の英霊がまつられた慰霊碑「みたま」などが建つ北部の共同墓苑で静かに手を合わせた。
5年前にがんの手術を受けたが、両陛下のご慰問を知って駆けつけた。「おやじも涙を流すでしょう」。補給を絶たれつつも奮戦した陸軍少将の父、権治郎さんを思い、碑に故郷の水をかけ、好物の南部せんべいを供えた。
久しぶりに見た慰霊碑に「きれいなままですね」と、村井さんがつぶやく。1972年に建立されてからすでに40年以上がたつが、周りの雑草はきれいに刈り取られ、碑は輝きを保っている。
思い出すのは、過去3度の訪問で温かく迎えてくれた島の元酋長(しゅうちょう)、トヨミ・オキヤマさんと、夫のシゲオ・テオンさんだ。なかなか訪島できない遺族らにトヨミさんらは「私たちはみなさんの家族。死ぬまでしっかりお墓を守ります」と語っていたという。