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復興人材育成へ 福島・ふたば未来学園高が開校 「被災ふるさとで貢献」 1期生誓う (3/4ページ)

2015.4.9 09:50

小雪が舞う中、初登校する県立ふたば未来学園高校の新入生ら=2015年4月8日午前、福島県双葉郡広野町(共同)

小雪が舞う中、初登校する県立ふたば未来学園高校の新入生ら=2015年4月8日午前、福島県双葉郡広野町(共同)【拡大】

  • 緊張した表情で県立ふたば未来学園高校の開校式に臨む佐藤勇樹君=2015年4月8日午前、福島県双葉郡広野町(共同)
  • 再建された校舎に登校する県立高田高の生徒=2015年4月8日午前、岩手県陸前高田市(共同)

 富岡町は全住民が避難。佐藤君一家も親戚を頼り事故の約2週間後に茨城県鹿嶋市に避難した。鹿嶋市の小学校に転入したが、児童が少なく「みんな仲良くて輪に入っていくのが大変だった」。一緒に登校する子たちと話すようになり、徐々になじめるように。そのまま市内の中学に進み、野球部で汗を流した。「ここでないと出会えなかった友達がたくさんできた」と振り返る。

 昨年夏。事故後、初めて富岡町へ一時帰宅した。美しかった田んぼは荒れ放題で、自宅にはかびが生えネズミが走り回っていた。「想像以上のひどさだった」。除染で出た廃棄物を入れた黒い袋も初めて目にした。「テレビでは見ていたけど、本当にショック。事実と認めたくなくてつらかった」

 美しい自然に、地域のつながり。かつては当たり前だったが「離れたからこそ、良さに気づくことができた」と話す。

 入学に伴い寮に入る。初めて家族と離れて暮らす不安や、鹿嶋市の友人と別れる寂しさもある。でも「もっと地元のことを知りたいし、双葉郡にいないとできない復興があるはず」。

 将来は、地域の人々が交流できるカフェを地元に開きたい。高校では商業を学び、甲子園を目指し野球も続けるつもりだ。

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