立体的表現と変化
現代の好みに合い、コストも見合う商品は消費者から求められる。田端さんは「絞りには、職人の手仕事だからこそ可能となる造形と表現がある」と言う。通常の染めではあくまで二次元表現に留まるが、絞りはひもなどで絞っているためその部分が縮み、立体的な表現ができる。さらに使い込んでいくうちにこの縮みが少しずつ伸びていき、変化も楽しめる。絞っている部分も毛細管現象で染料が次第ににじんでいくため、独特のグラデーションが生み出されることも特徴だ。
こうした絞りの魅力を発信するために田端さんは毎日ブログを欠かさず書き続けている。絞り染めと同じく、根気強さがなせることである。そうした努力もあって、少しずつ認知が高まり、興味を持った若い人が訪ねてくるようになったという。田端さんが「最年少」絞り職人という呼び名ではなくなる日も近いはずだ。(「COS KYOTO」代表 北林功/ SANKEI EXPRESS)