環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉をめぐり、甘利明(あまり・あきら)TPP担当相(65)と米通商代表部(USTR)のマイケル・フロマン代表(52)は20日、東京都内で2日目の閣僚協議を続けた。5月下旬にも開かれる見込みの交渉参加12カ国全体による閣僚会合での合意を視野に、日本のコメや米国の自動車部品の関税の扱いで着地点を模索。日米は今月28日に予定される首脳会談で協議の「進展」を打ち出したい考えだ。
甘利氏は20日の協議に先立ち、記者団に対し「きょうが日米交渉の最大の山場になる」と強調した上で「国益をしっかり踏まえ、どう日米間の距離を縮められるか、最大の努力をしていきたい」と意気込みを示した。
菅義偉(すが・よしひで)官房長官(66)も20日の記者会見で「極めて厳しい交渉になる。困難な問題に対して、国益を踏まえながら全力で交渉したい」と述べた。
19日夜に始まった1日目の協議は残された課題の整理にとどまっていた。20日は、意見の隔たりが大きいコメや自動車部品などの個別分野を中心に協議を進め、事態の打開を図った。21日午前にはフロマン氏が日本を離れる予定。