世に出す努力が重要
セザンヌやゴッホを挙げるまでもなく、生前は見向きもされないような「アウトサイダー・アート」をインサイダー・アートが取り込むことによって蘇生し、アートの歴史は塗り替えられてきた。
椹木氏は、「未来のアートを考えるときに、今のインサイダー・アートの中で価値判断するだけでなく、何がアウトサイダーの中で機能しているのかを見極め、率先して取り上げ、評価していく必要がある。だれも認めていないものに価値があると踏み込み、論理的に説得できる人も同じくらい評価されるべきだ」と、世に出す努力の重要性を強調した。(原圭介、写真も/SANKEI EXPRESS)
■さわらぎ・のい 1962年、埼玉県生まれ。美術批評家。多摩美術大美術学部教授。同志社大卒。「シミュレーショニズム」(ちくま学芸文庫)、「日本・現代・美術」(新潮社)、「後美術論」(美術出版社)など著書多数。
「アウトサイダー・アート入門」(椹木野衣著/幻冬舎新書、980円+税)