さらに糺の森には神社が形成される前からなんらかの祭事をつかさどったと思われる古代の祭場や石(磐座(いわくら))がある。また、二つの川(賀茂川と高野川)が出合う三角州は古代から重要なポイントとされていたと指摘した。
さまざまな神事を撮影する中で、気付いたことがある。神事が行われる時間が日中だったとしても必ず闇の中で行われるということだ。「神が棲む場所というのは暗闇の中。闇の中に存在して闇から生まれてくる」。「生まれてくる、再生するということが一番強烈に僕の心に残ったことなので、(写真展の)タイトルも『御生(みあれ、Miare)』にさせていただきました」と話した。
また、新木直人宮司から下鴨神社についての話を聞くうちにこれまでおぼろげに感じていたことが一つに結びつき、それが「みあれ」であることに気付かされた。「みあれというものにひかれ、興味を持って糺の森を丑三つ時にさまよってたんだなと思いました」と振り返った。