首都モスクワのクレムリンで会談するロシアの・ウラジーミル・プーチン大統領(左)とチャチェン共和国のラムザン・カディロフ首長=2014年12月4日、ロシア(AP)【拡大】
カディロフ氏は昨年12月、グロズヌイで起きたテロをめぐり、実行犯の親族を追放し、住居も撤去するなどと発言。その後、親族らの住居が何者かによって焼き打ちにされる一件もあった。カディロフ氏の側近が最近、一夫多妻制を法的に認めるべきだと述べたことも波紋を広げている。
プーチン氏は首相だった1999年、第2次チェチェン紛争の陣頭指揮で一気に人気を高め、翌年の大統領選で圧勝。大規模戦闘の終結後は、独立派ゲリラを率いて寝返ったカディロフ父子(父は2004年に爆死)に現地の強権統治を委ね、巨額の復興資金を投下した。反カディロフ派が一掃されたために共和国内のテロはめっきり減り、グロズヌイは安定と繁栄の「ショーケース」となった。
忠誠示しつつ実利狙う
つまるところ、プーチン氏にとってのカディロフ氏は、チェチェン独立を阻止し、連邦崩壊を食い止めた「恩人」にほかならない。カディロフ氏もそのことを理解し、プーチン氏への個人的忠誠は示しつつ「実利」を狙ってきた。チェチェン共和国予算の9割は連邦中央からの補助金とされ、カディロフ氏は豪奢(ごうしゃ)な生活と、カネによる側近掌握術で知られる。