クロマグロの完全養殖で知られる近畿大(大阪府東大阪市)が、一般に「泥臭い味」とされるナマズの“ウナギ味”化に成功した。鹿児島県の養鰻(ようまん)業者と協力し、専用の餌も数年がかりで開発。限りなく脂の乗ったウナギの味に近づけた。ウナギ料理店で客を相手に試験販売したところ、「本物と変わらない」と反響を呼んだ。絶滅の可能性も指摘され、近年は価格の高騰が続くウナギ。今夏の「土用の丑」も近づく中、ウナギに代わる“救世主”となるか-。
近大開発、うれしい誤算
試験販売は、奈良県内でウナギ料理店を経営する「うなぎの川はら」が5月9日以降、大和郡山市と奈良市の計2店舗で行った。
かば焼き(1780円)とナマズ重(2000円)を、通常のウナギの半値近くに設定。客からは「ほぼウナギと同じ味。ナマズと言われないと分からない」「小骨がないので食べやすい」「まったく生臭さがない」「皮がおいしい」など予想以上の評価を得た。
「(消費者は)ウナギのような味であれば、それがナマズであっても構わない、ということです」
近畿大の農学部水産学科水産経済学研究室准教授、有路昌彦氏(40)は満足そうに話した。