国際サッカー連盟(FIFA)の汚職事件で、ロイター通信は3日、ワールドカップ(W杯)の2018年ロシア大会と22年カタール大会をめぐる招致活動についても米連邦捜査局(FBI)が捜査対象に含めていると報じた。
リンチ米司法長官は先月27日、両W杯に関し独自に捜査を進めているスイス捜査当局への協力姿勢を打ち出しており、米当局としても捜査範囲を広げ、腐敗を全面的に摘発する方針を固めたとみられる。
18、22年W杯も捜査
FBIは両W杯について、米国税当局を交えて10年末頃から内偵。ロシア招致について資金洗浄を中心に調べたほか、カタール招致ではFIFA理事会の3人にカタールから総額150万ドル(約1億8000万円)が渡った疑惑について関係者から事情を聴いた。
一方、米検察は3日、FIFAのチャールズ・ブレーザー元理事(70)が、1998年と2010年のW杯招致に絡んで賄賂の授受があったと米連邦地裁に証言した法廷記録を公表した。元理事は13年に脱税などで有罪を認めていた。