コーヒー栽培を復活させたマリアナスコーヒー農園。直射日光を嫌うコーヒーの木は背の高いビンロウに守られるように栽培されている=2015年4月26日、米自治領・北マリアナ諸島のサイパン島(佐藤良一さん撮影)【拡大】
なかなか重労働のようだ。「次から次へとコーヒー木を移動しながらもいでいく。単純労働で楽なように思えるがとんでもない。何しろ広大なコーヒー山である…」
ジョーダン氏が集めた資料コピーの中に日本委託統治時代の様子を記した箇所を見つけた。戦後編集された記念誌とみられ、戦後に沖縄県へ戻った男性が「コーヒー栽培に思う」と題してつづっている。
統治時代からサイパン島に根付いたコーヒーの木は希少で、ジョーダン氏が市場に出す「マリアナス・コーヒー」もコスタリカ、ブラジル、コロンビアから輸入した生豆を自家焙煎したブレンド品が多い。サイパン産100%のコーヒー豆は高級品となる。
ジョーダン夫妻は「ハワイのコナコーヒーよりもずっとおいしい」と誇らしげだ。「いまサイパンで採れた豆で作ったコーヒーは、南洋興発の時代のものとほぼ同じと思ってください」。ひきたての良い香りとともに目の前のマグカップにサイパンコーヒーが注ぎ込まれた。(文:産経デジタル 長浜明宏/撮影:カメラマン 佐藤良一/SANKEI EXPRESS)