一方、左足首を骨折した安藤の故障離脱で巡ってきた先発のチャンスを見事に生かしたのが24歳の菅沢。1-0の前半17分、ゴールの遠いサイドで待ち受け、左サイドの宮間からのセンタリングを豪快に頭で合わせた。「気持ちよかった。本当に夢の舞台。そこで点を取りたいとずっと思っていた」と、女子W杯での初ゴールを喜んだ。
日本サッカー協会が設立したJFAアカデミー福島の1期生で、昨季はなでしこリーグ最多得点に輝いた期待のストライカー。第1戦は安藤の負傷で前半途中からピッチに立ったが、突然の出番に戸惑ったのか、持ち味を発揮できなかった。
この日は違った。スイス戦後から入念な準備を重ね「ファーサイド(ゴールの遠いサイド)が弱いと分析していた」とカメルーン守備陣の弱みを読み切ってのゴール。点取り屋らしい抜け目なさを発揮し、貴重な勝ち点3をもたらした。
男女を問わずW杯を勝ち上がるには、チームに勢いをもたらす伏兵の活躍が欠かせない。菅沢には今大会のなでしこの「シンデレラガール」となる予感が漂う。(共同/SANKEI EXPRESS)