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【ソーシャル・イノベーションの現場から】子供の養護「家庭に勝るものはない」 世界的専門家招きシンポジウム (2/4ページ)

2015.6.17 14:30

子供の家庭養護に関するシンポジウムで「家庭に勝る場所はない」と訴えるジョルジェット・ムルヘアさん=2015年6月8日、東京都港区(日本財団撮影)

子供の家庭養護に関するシンポジウムで「家庭に勝る場所はない」と訴えるジョルジェット・ムルヘアさん=2015年6月8日、東京都港区(日本財団撮影)【拡大】

 特別養子縁組の普及へ

 ムルヘアさんは20年以上にわたり計23カ国で大規模な家庭養護推進プログラムを先導してきた。2011年には「ハリー・ポッター」シリーズの著者、J・K・ローリングさんが05年に創設した英国のNGO「ルーモス」の最高経営責任者(CEO)に就任。ルーモスは、社会的養護を必要とする子供たちが、施設ではなく家庭で暮らすための体制づくりを世界中で支援している。これらの活動が認められ、ムルヘアさんは「世界で最も影響力のあるソーシャルワーカー30人」の一人にも選ばれている。

 シンポジウムは、多くの子供が温かい家庭で暮らせるように特別養子縁組の普及・啓発を進める日本財団とルーモスが、海外の先進事例を学び日本での取り組みに生かしていこうと開催した。会場にはベビーカーを押す女性から国会議員まで約140人が訪れ、熱心に登壇者の発言に耳を傾けた。

 日本では現在、社会的養護を必要とする子供の85%が施設で暮らす。この割合は先進諸国の中で極めて高い。ルーモスの資料によると、施設で養育されている子供(0~18歳)は、日本は1万人当たり16人なのに対し、英国では5.5人と日本のおよそ3分の1だ。この数を乳幼児(0~3歳)で見た場合の差はさらに歴然で、日本が7人であるのに対し、英国やスウェーデンは0人となっている。

欧州で進む「脱施設化」

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