この日本的極薄空間は、日本の国土の狭さと関係があるというのが、僕の説である。薄いものを重ねていけば、実際に奥行きのない狭い場所にも、多くのものを詰め込んで、しかも息苦しくならないのである。狭い庭でも美女とアジサイは共存しえる。
狭い国土に、高密度で住むわれわれの知恵が、この極薄空間の美学を生んだのである。(エッセー:建築家 隈研吾(くま・けんご)/撮影:大出一博(おおいで・かずひろ)/SANKEI EXPRESS)
≪ユリの王国≫
ヤマユリ、ササユリ、オトメユリ(ヒメサユリ)、スカシユリ、カノコユリ、テッポウユリ、ヒメユリ-。世界には100種類近くのユリがあり、日本に自生するユリは15種類ほど。そのうち6、7種類が日本だけに分布する固有種だ。そんな日本のユリが持つ最大の特徴は、花の大きさや色、香りなど、ほかの地域には見られない鑑賞価値の高い種類が野山にずらりと自生していることにあるという。