「明治日本の産業革命遺産」の対象施設の一つである通称「軍艦島」と呼ばれている端島炭坑=2015年4月25日、長崎県長崎市(共同通信社ヘリから撮影)【拡大】
パレスチナが申請したキリスト生誕地とされるヨルダン川西岸ベツレヘムの「聖誕教会」の世界遺産登録をめぐっても、イスラエルとパレスチナが反目し合った。パレスチナ側は12年の登録承認を受け、イスラエル占領地にある教会へのパレスチナの主権が支持されたと歓迎。イスラエル側は、ユネスコが「文化的でなく政治的な目的に基づいている」と批判した。
イスラエルが申請した北部の古代遺跡「ダンの3連アーチ門」は、ユネスコの諮問機関である国際記念物遺跡会議(イコモス)から08年に登録勧告を受けたのにもかかわらず、審議が先送りされる異例の展開となった。背景にはイスラエルとアラブ諸国の国境問題をめぐる意見対立があったとされている。(共同/SANKEI EXPRESS)
■明治日本の産業革命遺産 岩手、静岡、山口と九州5県にある製鉄、造船、石炭産業施設など23の文化財で構成。政府が2014年1月に世界文化遺産に推薦を決定、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関は15年5月「西洋の技術を改良し、短期間で産業化を達成した過程を示す」と歴史的価値を評価し、登録を勧告した。