同志社大学で講演するジャネット・ワスコIAMCR(国際メディアコミュニケーション研究学会)会長=2015年6月14日(小黒純さん撮影、提供写真)【拡大】
また、初日夜の懇親会で日本側の谷藤悦史(たにふじ・えつし)会長(早稲田大学教授)に続いて挨拶に立ったワスコ会長は会場を見渡して開口一番、日本の学会はまず女性会員の拡大に努力してほしいと述べ、男性参加者が9割以上を占める会場がどっと沸いた。先進各国にはメディア学会はどこにもあり、筆者自身の講演などの体験でも男女による参加者の偏りはあまりない。IAMCRでも先述したこの分野の他の大きな学会であるICAでも現在の会長は女性である。ところが、日本ではこれまで女性が会長になった例はない。
個人の意欲と努力レベル
また研究活動自体にも、IAMCRの発足そのものがユネスコとの連携で始まり、ICAも国連の情報関係NGOとして活発に活動してきている。メディアと情報が実態として国境を越えて動き、組織的にそうした状況に対応している学会があるのに、日本のメディア研究の国際化は個人の意欲と努力レベルにとどまってきたということだ。