心と向き合う
私のことを“古物が好きな人”と解される方々がいるが、それは誤解である。常々話してきているように、“古”を知ることは必要不可欠であるが、“新”を知ることも重要なのだ。事実、今の時代に生まれたものに心が躍ることも多々ある。価値は日々変化する。残念ながら現代は継承ではなく消費が優位であり、物事が生かされずに使われていく。「人」ですらもその対象のようだ。われわれはもっと「価値」に目を向けなければならない。そうすることで「普遍」と「革新」を理解するに足ると私は信じている。今、私たちが手にすることができるすべての物は、長きに渡り人から人にモノや知恵として継承され、革新をもって存続しているものだ。カタチはそれを代弁しているに過ぎない。古きもあれば新しきもある、良しもあれば悪しもある。価値を見極めるために大切なのはまっさらな心で向き合うこと。そして、何に自分の心がふるえるのかに耳をすますことである。