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「言論の自由」では済ませられぬ神戸事件手記 渡辺武達 (3/4ページ)

2015.7.8 08:30

書店に並ぶ、神戸連続児童殺傷事件の加害男性の手記「絶歌」=2015年7月3日、兵庫県神戸市中央区(頼光和弘撮影)

書店に並ぶ、神戸連続児童殺傷事件の加害男性の手記「絶歌」=2015年7月3日、兵庫県神戸市中央区(頼光和弘撮影)【拡大】

 社会に寄与せぬ身勝手さ

 筆者がどうにも許せないのはこの本のどこを読んでも、同種の犯罪が減少することに役立つ部分がまるでないことだ。少年法に基づき、元少年Aは更生の手続きを終えた。ただ、少年法ができた当時の日本は戦後のどさくさで、食べるものもなく、子供たちは自分の命を守るために、「盗み」などを働かざるを得なかったために「少年犯罪者」の特別保護規定ができた。

 筆者は、罪を犯した人が再犯にいたらぬよう教導する制度を社会は用意すべきだと思う。しかし、筆者が許しがたいと思うのは、手記を「公表」することが「残された唯一の自己救済であり、たったひとつの〈生きる道〉でした」というあまりにも身勝手な考え方だ。手記をしるし、関係者にだけ見せるのはいいが、市販すべきではなかろう。

被害者家族「息子は2度殺された」

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