「海でつながるプロジェクト」のキックオフイベントに出席した山谷(やまたに)えり子海洋政策担当相(左から4人目)、川島海荷(うみか)さん(5人目)、笹川陽平日本財団会長(6人目)、石原良純さん(7人目)ら=2015年7月2日、東京都港区(日本財団提供)【拡大】
例えば、日本の漁業生産額は漁獲量の減少を背景に、20年前の約2兆2500億円から2014年には1兆4401億円と3分の2ほどまでに縮小した。
キックオフイベント冒頭の挨拶で日本財団の笹川陽平会長は「海は何も発言しない。私たちの知らないところで静かに、急速に環境が悪化してきている」と述べ、漁業資源減少に危機感を示した。海の中の変化は、私たちにとって、実感を持ちにくく、それゆえに危機感も乏しい。
夏のレジャー多様化
一方で、夏の海辺に視点を移すと、「海離れ」といわれる状況も進行してきた。例えば、首都圏で多くの海水浴場を有する千葉県では、海の日が制定された1995年に県内の海水浴場を訪れたのは757万5000人だったが、2014年は159万6000人。およそ80%も激減した。夏のレジャーが多様化したためだ。
海を次世代へ引き継ぐためには、多くの人が想像力を高めて、海の中の変化にアンテナを張り出すことが第一歩になる。そのためには、現代のライフスタイルを勘案した上で、多くの人が海に関わる機会を作り、一人一人が海に思いをはせ、好奇心につながる体験を深めることが大切ではないか。