公務を早めに切り上げ、フランス絵画を随行者の説明を聞きながら鑑賞する安倍晋三(しんぞう)首相=2015年7月1日午後、東京都台東区の国立西洋美術館(代表撮影)【拡大】
「朝の仕事、多くない」
「緊張をほぐす意味もあり、情報源とは酒を飲みながら話すのが普通。終電近くまで、時には終電後まで飲むこともある。翌朝早いという自分側の都合で会合を切り上げるのは難しい」
ある政府機関でインテリジェンスに携わる40代の男性職員が明かす。この職員の現在の定時は、ゆう活が始まる前より1時間早い午前8時半~午後5時15分だという。「会合の始めと終わりの時間はゆう活前と変わらない。朝早く行ってもやれる仕事は多くない。その分、夜遅くまで身を削って情報を集めているのに、午前8時半の出勤はつらい。多くの同僚もそう言っている」と力なく笑った。
ゆう活は「仕事時間を早めて夕方にオフを楽しむ」という新しい労働形態として政府が官民に提唱し、手始めに今月から全省庁で始まった初の取り組み。7、8月の出勤時間を1、2時間早め、退勤時間も早める。ゆう活の効果として、長時間労働の抑制やワークライフバランス(仕事と生活の調和)の改善、余暇増加による職員の士気向上や経済活性化などが期待されるという。