各国が6月19日に国連総会で決議を採択した。決議には「国の管轄外の海域で、生物多様性の保全と持続可能な利用のための法的拘束力のある文書を作る」と明記された。海洋保護区や利益配分のほか、公海での大規模な活動などに関する環境影響評価制度、発展途上国の科学研究や商業活動に対する先進国からの支援策や技術移転の在り方などを中心に条約交渉を進めることが盛り込まれた。
海洋保護区の設定が漁業活動の制限につながるとの懸念などから、日本は、ノルウェーなどの漁業国とともに、新条約制定に消極的な姿勢をとっていたが、新条約が既存の漁業資源管理機関などの活動を損なわないようにするとの文言を決議に明記することで賛成に回った。
各国 対立激しく
海の面積の約3分の2を占める公海では「公海自由の原則」が国際ルールとされ、漁業や生物の採取を自由に行える。一部の漁業対象種への規制はあるが、これを無視した違法操業や乱獲によってクロマグロが絶滅の危機に追い込まれるなど、生物多様性が失われることへの懸念が高まっている。