歯科医師は今年7月、地元の敏腕ハンターと、ワンゲ国立公園の隣接地所有者に計5万5000ドル(約679万円)の報酬を支払い、ガイド役を依頼して狩りをしたが、その方法は凄腕とは程遠い卑劣なものだった。
40時間追い回し
地元の野生動物保護団体「ジンバブエ保護タスクフォース」のトップ、ジョニー・ロドリゲス氏によると、3人は夜陰にまぎれ、自分たちの車に死んだ動物をくくりつけて、セシルを国立公園の外におびき寄せ、許可を得ずに射殺した。
ロドリゲス氏は複数の欧米メディアに「歯科医師は最初、セシルを弓矢で撃ったが、仕留められず逃げられた。そこで彼らはセシルを追いかけ、40時間後に見つけ、今度は銃で撃った」と憤慨する。
英オックスフォード大学は、ライオンの生態などを調べるため、GPS(衛星利用測位システム)付きの首輪をセシルに装着して、追跡調査を行っていた。
ところがロドリゲス氏によると、3人は自分たちの悪事が発覚しないよう、その場でセシルの皮を剥ぎ、頭部を切り落として、どこかに持ち去ったという。その証拠に、発見されたGPS付きの首輪には壊そうとした跡があった。
“事件”を受け、ジンバブエの警察当局はガイド役2人を、密猟で逮捕。有罪になると最高懲役15年が科されるという。