インド治安部隊高官は、ヒンドゥスタン・タイムズ紙に、通常の侵入ルートである実効支配線は、ジャム・カシミール州での警備が厳しく、テロリストらはパンジャブ州での国境越えを今回選んだのかもしれないとの見方を示し、パキスタンへの警戒心をあらわにした。
インドのナレンドラ・モディ首相(64)とパキスタンのナワズ・シャリフ首相(65)は7月10日、ロシア中部ウファで1年余ぶりに首脳会談を行い、両国安全保障顧問によるテロに関する協議をニューデリーで行うことや、軍当局者間の会合を開くことで合意した。また、モディ氏が来年、南アジア地域協力連合(SAARC)首脳会議に出席するため、インドの首相としては12年ぶりにパキスタンを訪れることも決まった。
それだけに、今回の無人偵察機騒ぎと越境テロ事件は、再開し始めた両国の信頼醸成の動きに水を差す結果となっている。印パ関係が改善しかけると、これに反対する動きが顕在化するという堂々巡りが今回も繰り返されている。(ニューデリー支局 岩田智雄(いわた・ともお)/SANKEI EXPRESS)