【メディアトリガーplus(試聴無料)】映画「セバスチャン・サルガド_地球へのラブレター」(ジュリアーノ・リベイロ・サルガド、ヴィム・ヴェンダース共同監督)。8月1日公開(提供写真)。(C)Sebastiao_Salgado、(C)Donata_Wenders、(C)Sara_Rangel、(C)Juliano_Ribeiro_Salgado【拡大】
□映画「セバスチャン・サルガド 地球へのラブレター」
ドキュメンタリー映画だからこその魅力を幾重にもまとった珠玉の作品だ。「報道写真か? 芸術か?」「アートか? ジャーナリズムか?」と常に議論を巻き起こしながら世界中の人々を魅了してきた写真家、セバスチャン・リベイロ・サルガド(71)。彼の半生を、サルガド氏の長男であるジュリアーノ・リベイロ・サルガド(41)が、映画界の巨匠、ヴィム・ヴェンダース(69)を共同監督に迎え、偉大な父についてのドキュメンタリー映画を作ったというから興奮せずにはいられない。
もう一度言う! 「世界の『今』を写真という表現手段でドキュメントしてきたサルガドを、彼の息子が、あのヴェンダース監督と一緒にドキュメンタリー映画にしちゃった!」ということである。ジュリアーノ監督に会えるという幸運に恵まれた私は、ドキドキわくわくしながらインタビュー場所の渋谷Bunkamuraへ向かった。
父ではなくアーティストとして
父親のサルガド氏よりも少し柔らかい印象の顔立ちのジュリアーノ監督はパリ生まれである。人なつっこそうな青い瞳で相手の目をじっと見据えて話すジュリアーノ監督に、私は「父親を撮る上で気をつけた点は?」という質問を投げかけた。