原爆投下から70年の節目を迎えた広島。あの日を振り返り、過ぎた年月に思いをはせた。「二度とないようにする」。悲しみは終わらず、平和の願いは続く。平和記念公園には未明から多くの人が訪れ、慰霊碑に花を手向け、祈りをささげた。
「殺してくれ」と叫んでいた父の姿が忘れられない。広島市中区の足利美保子さん(79)の父は兵隊として被爆し、約1カ月後に下痢が続いて亡くなった。父の苦しみを思い「平和が続いてほしい」と慰霊碑に祈った。
身元が分からない遺骨が多数納められた供養塔。両親と4人のきょうだいの骨は見つからず、どこでどう命を失ったかも分からない。「70年じゃろうが、80年じゃろうが、心の中にひっついていく。終わりはない」。広島市東区の長井弘さん(81)はつぶやいた。
「ここに眠っている」と言い聞かせ、毎年参ってきた。この日も、手を合わせ祈った。「二度とないようにするから安らかに眠ってください」