照りつける日差しの中、つかの間の涼しさを感じさせる風が吹いた。暑さ対策のため白いテントがずらりと並び、霧状の水をまくミストシャワーも。投下時刻に合わせた黙祷(もくとう)で、女性は遺影を抱いて頭を垂れた。一方「戦争法案反対」とのデモの声が響き、安倍晋三首相のあいさつに「帰れ」などのヤジも上がった。
広島市佐伯区の横田富枝さん(84)は学徒動員先の工場で被爆した。服がぼろぼろになり、皮膚がぶら下がった。市内をさまよい「地獄」を見た。「70年は通りすぎてみれば一瞬。世の中の移り変わりが感慨深い」とかみしめるように語った。
新たな決意をした人も。父が原爆症で苦しみながら亡くなり、自身も被爆した佐伯区の木元晃さん(75)はこれまで、経験を語ることを避けてきた。「被爆者が減っている。若い人にできる限りのことを話したい」。いつがんを発病するかという不安を背負いながらも、これからは語り部として生きるつもりだ。