九州電力は川内(せんだい)原発1号機(鹿児島県)について、11日にも原子炉を起動し、再稼働する。2011年3月の東京電力福島第1原子力発電所の事故後に作成された新規制基準のもとでは初めて。13年9月に関西電力大飯原発(福井県)が停止して以来、原発の稼働は1年11カ月ぶりとなる。
九電関係者によると、最終検査が続いているため、再稼働の日時は10日の午前中に判断する。
この日のうちに再稼働も可能だが、慎重を期して11日に実施する案が有力。ただ10日の検査の進捗(しんちょく)次第で延期になる可能性も残っているという。
1号機では4日から原子炉内の温度と圧力を徐々に上げて、設備や機器が正常に動くか確かめる再稼働前の最終検査を行っている。5日には原子力規制委員会が運転開始から30年を超える運転を認可した。
原子炉の起動は核分裂反応を抑える制御棒を炉心から引き抜くことで開始。起動後、10~15時間程度で核分裂反応が連続する「臨界」状態に達する。